しゅろ手作りたわし
高田耕造商店さんのたわしは、しゅろという木の皮からできています。
これがしゅろの生えている山です。
かなり急な斜面で立っているだけでも大変でした。
写真の円で囲まれた部分がたわしの材料になる部分です。
急な山の斜面に木の棒で足場を作り、一枚一枚収穫していきます。
足場は縄でしっかり固定していますが、高い場所での作業は非常に大変なものです。
これがしゅろの皮です。
薄くてとても柔らかく、網目状になっています。
一本のしゅろの木から20枚ほどの皮が採れます。
商品によっては20枚ほど使うので、一本の木から一つのたわししか作ることができません。
また、1年で育つのは約10枚のため、一度収穫すると、次に山に入るのは数年後になることから、2年に1回しか作れず、とても貴重だと分かります。
和大生のイチオシ商品
・からだ用たわし
こだわりの和歌山産のしゅろを使うことで、からだを洗うことができるほど柔らかいたわしです。
柄の付いたものや、紐が付いたもの等様々な種類があります。
イチオシポイント
からだを洗えるたわしはすごく斬新だと思いませんか?
すごくやさしい肌触りで、気持ちよくからだを洗えます。
たわしができるまで
私達がよく見慣れているたわしがどのようにしてできているのか紹介します
裁断して毛の長さが均一に揃えられています。
絡まりをほぐしながら、均一に並べる必要があり、とても難しかったです。
下の写真のような、円柱状になるまで巻いていきます。
飛び出ている毛をカットし、綺麗に整えます。
そして、しゅろでできた紐をぐるりと一周させます。
最後にたわしの両端をつなげるように針金を加工すれば、たわしの完成です!
その他商品紹介
・しゅろのやさしいたわし むすび
握りやすく手にフィットし、フチや角も洗いやすい形です。
今までに見たことの無いたわしの形でした。
針金で食器を傷つけることも無く、色んな場所を洗いやすい最高のたわしだと思いました!
・しゅろのやさしいほうき 三玉 焼檜柄
普段使っているほうきよりも、ものすごく軽くて使いやすいと思いました。
毛先もコンパクトなので、狭い場所も掃除してみたくなります。
インタビュー
高田大輔さんにお話を伺いました。
Q.国産のしゅろを使ってたわしを作ろうと思ったきっかけは何ですか?
A.前職が調理師だったのですが、私自身、食材の産地がとても気になっていました。
私がこの仕事に就いた時、しゅろは全て海外産のものでした。
あることがきっかけで、和歌山にもしゅろがあると聞き、だったら国産の材料でたわしを作りたい!と思いました。
Q.国産のしゅろでたわしを作り始めてから今までに苦労したことは何ですか?
A.やはり、国産のしゅろでたわしを作ると価格が高くなります。ですので、”今までのたわしのイメージを変えていかなければ”、と考えました。
国産のしゅろたわしのやさしい肌触りを感じていただけるよう、まずは”体に使うもの”として売り出しました。
最近は少しずつですが知っていただける機会も増え、また嬉しいお声も頂戴しています。
体験記
今回は、和歌山県の海南市にある会社、高田耕造商店さんに取材に行かせていただきました。
実際にしゅろを収穫する有田川町の山に連れて行っていただきました。
しゅろが生えている山は、かなり山奥にあって行くだけでも大変でした。
山の斜面もとても急で、何度か滑ってこけてしまいました。
たわしを作る体験もさせていただきました。
すべての工程が手作業で、一つのたわしを作るのに膨大な手間と時間がかかっていました。
小さな作業一つにもコツが必要で、職人技の凄さを身をもって体感しました。
実際に自分で作ってみると、すごく愛着が湧きました。
実際にしゅろ山に行かせていただいたり、たわしを作らせていただく体験を通してものづくりの大変さを感じました。
その大変さは、商品を見るだけでは感じ取ることができないこともたくさんあることもわかりました。